2005-07-09
[芸能]  日本で最初の労働者階級出身でないバンド
四方田犬彦の 『旅の王様』(1999) にある話。 はじめてのヨーロッパ旅行でロンドン滞在中のこと、 四方田が本をあさっていた映画専門の書店にゴダールが入ってきて、 《目が不自由な人には蛇など怖くないという有名な諺》 どおり、 出たばかりの最初の映画評論集を憧れのゴダールに献呈してしまったエピソードとか、 古本屋でたまたまロレンス・ダレルを見かけて、 ダレルの新しい詩集にサインをしてもらった話だの、 うらやましい体験のつまったロンドン滞在だったのだが、

フライング・リザードというパンクロックの連中、 とりわけ首領格のデイヴィッド・トゥープとはよく話した。 YMO というのは、 日本で最初の、 労働者階級出身でないバンドだというのは本当かい?と、 いきなり尋ねられて、 イギリスの階級社会のことをよくわかっていなかたわたしは、 うまく答えられなかった思い出がある。

答えにくかったろうな、 日本には労働者階級というのはなかったから。 思想用語としての労働者階級はあったし、 いや、 用語の定義なんかやってると面倒だから省略するが、 このミュージシャンの問いは本質を突いているのではないか。
YMO の登場は、 歌謡曲が没落してニューミュージックにとって代わられる流れの、 その転換点あたりの出来事だろう。 だとすれば、 おおざっぱには 「日本で最初の労働者階級出身でないバンド」 という見方は時代の本質である。 78年、 YMO デビュー。 80年、 山口百恵引退。

ああ、 面倒。 こういう説明文を書いてはいけない。 結論が先にあるようなものを書いてはいけない。 時間もかかるし、 書いてるうちにそらぞらしくなってくるし。 そうそう、 かんじんのことを書くのを忘れてた。 ニューミュージックも YMO もわたしは嫌いでした。
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おれジャック、 改名して今は浦島。


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