2005-08-16
[政治芸能歴史]  政治と芸能
テレビを立ち見していたら、 今年で歌舞伎が誕生して400年だという。 そっち方面に明るいわけではないので、 何をもって400年としたのかわからないが、 思い出したのは武智鉄二の論考。 武智は、 出雲阿国が四条河原で興行した1603年を歌舞伎のはじまりとしている。

歌舞伎の歴史をながめるとき、 私はいつも奇異の感にうたれます。
出雲の阿国が京都の四条河原で歌舞伎踊 (かぶきおどり) の興行に成功したのは、 慶長八年 (一六〇三) のことで、 これが歌舞伎のはじまりとされていますが、 その同じ年の二月に、 徳川家康は征夷大将軍になり、 江戸幕府の基を開いているのです。
歌舞伎と徳川幕府、 民族演劇と封建政治権力との、 この二つの相いれない宿敵同士が、 同じ年にその出発点を持ったということは、 歌舞伎の運命を象徴する出来事であるかのように私には思えるてくるのです。
     ―― 武智鉄二 「〈かぶき〉 はどんな演劇か」

思うに、 政治と芸能は、 ことの表と裏であって、 四条河原の興行と徳川幕府の開府は、 かならずしも偶然の一致ではない。 むしろ必然の中の偶然。 政治が変わるとき、 芸能も変わる。 だから、 江戸における開府と阿国の京都デビューが重なったのである。

とすれば、 堀江貴文がフジテレビの乗っ取りを企て、 小泉純一郎が自民党解体 (再編) の仕上げにかかった今年は、 かなりの程度に歴史的な意味のある年なのではないか。 小泉は織田信長を意識しているというから、 あるいはまだ戦国時代なのかもしれないが。
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