2005-09-11
[芸能]  野口武彦という人
今朝の 「朝日新聞」 書評欄、 諏訪春雄著 『鶴屋南北 ―― 滑稽を好みて、 人を笑わすことを業とす』 を取り上げた野口武彦の評から。

南北を解くキーワードは 《道化》 である。 かつて笑いをもって現世と異界を媒介するシャーマンだったオドケは、 日本文化の中でしだいに矮小化して歌舞伎の道化方になる。 「南北」 は、 もともと道化方の名跡であった。 それを襲名した四世南北は道化に徹することで 「笑いによって秩序を逆転させる」 自由を手に入れたとされる。

えーと、 何を言うつもりだったかと言えば、 むしろ次のくだりか。

無造作に人を殺すのが日常化してしまった現代の日本には、 いつしか四世鶴屋南北の怪談劇に追い付き、 追い越した面がある。

また曰く。

「悪」 がたんなる加虐行為にすぎないというのは恐ろしい社会である。 当事者意識がゼロで、 自分の 「悪」 にケロリとしている。

悪を軽々しく肯定しないあたりのバランス感覚が、 吉本隆明、 平岡正明、 柄谷行人らのようなカルト的ファンを持てなかった理由か。 とはいえ、 ネットを回ってみたら、 こんな人物評もある。

時としてお茶目なノリの裏に修羅場をくぐったドスの刃がちらほら……。 » 野口武彦データベース

そういえば、 野口武彦の顔は内田裕也に似ていると、 かねがね思っているのですが。 野口という人も、 その文筆活動とは違って凶暴な人物なのかもしれない。
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