[文学] 獺々々よ、みんな獺
いやがる友人を誘って、 温泉に行った。 どうしても湯に入ろうとしないので、 翌朝また、 夜明け前にたたき起こして、 むりやり連れ出そうとしたが、 布団から出てこない。 まあ、 しょうがないというので、 手ぬぐい肩に一人で風呂に向かう途中、 ふと気がつくと、 ♪獺々々よ、 みんな獺、 と自分が鼻歌を歌っている。 あとで思えば、 このときすでに友人の正体がカワウソだということに、 うっすら感づいてはいたんだなあ、 という意味の詩を書きかけたことがある。 きっかけは俳句の本にあった秋獺 (あきうそ) 云々のフレーズから得たのだが、 途中でふとオリジナルを見直すと、秋うそ寒しいつも湯嫌い ―― 越人
よく見れば、 よく見なくても、 これは 「秋獺」 ではない。 「うそ寒し」 だよ。 というわけで、 俳句をやるとしたら、 号は秋獺とでもするか。
