2008-01-11
[文学社会]  「坊っちゃん」 から 「血の収穫」 へ
前から思ってることなので、 もうどこかに書いたかもしれないが、 ハードボイルドとは都市生活者のナショナリズムである。 以下、 論を組み立てるのは面倒なので、 羅列。
  • ハードボイルドの主人公は、 政治が嫌い。
  • 村が嫌い。 田舎者が嫌い。
  • 村とは、 何よりも政治的であることを求められる社会。
  • 「政治的」 という言葉。 大江健三郎あたりが 「政治的」 という言葉を使うとき、 それは政治に意識的で、 目覚めていること、 つまり知識人的というような意味だが、 おれが使う 「政治的」 は、 駆け引きに生きること。 村人の得意技。
  • ハードボイルドの探偵は空気を読めない。
  • いや、 あえて読まない。
  • 漱石の坊っちゃんは、 空気が読めない。
  • ハメット 「血の収穫」 のオプは、 読めないふりをする。
  • 無粋が嫌い。
  • 内面に入り込まれるのが嫌い。
  • 漱石の 「坊っちゃん」 は1906年。 ハメットの 「血の収穫」 は1929年。
  • 今朝のメモ。
    - 2008-01-10 - 空中キャンプ: 「坊っちゃん」/夏目漱石
    《この作品を、 昨今のいわゆる 「空気を読む」 問題に重ねて考えることもおおいに意味があるとおもうし、 やけに窮屈になってしまった世間に必要なのは、 周囲をかえりみない無頓着さであるとわたしも同意するけれど、 それにしてはあまりにばかばかしくて笑ってしまう小説である。 わたしも、 「台所で宙返り」 の精神を見習い、 駅のホームでムーンウォークなどしていこうとおもう。》
    こういう行為の許されるのが都市。 ハレの日でなくても。
  • 最近の栗本慎一郎を知らないが、 どうしてるか。
  • 「坊っちゃん」 をハードボイルドの先駆けと言ったのは、 沢木耕太郎だと思うが、 いま出典がわからない。
  • 沢木はそのさい、 大岡昇平に言及していたと思うが、 これも確かめられず。
  • こんなのがあった。 坊っちゃん=ハードボイルド論集成みたいなものか。
    - 河出書房新社|夏目漱石
    《漱石の言葉ってすごくいまの言葉だし 「坊っちゃん」 の語りのリズムはハードボイルドそのものだ ――。 沢木耕太郎、 橋本治、 関川夏央をはじめとする現代的感覚で漱石文学の魅力をさぐる。》
  • 政治的なものを撃つには、 自分も政治的な知恵を使わなければならない。 ここからだ、 難しいのは。 政治的な知恵を巡らすことは、 自分も村人の一員になることではないのか。
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