浦島雑誌(旧)
2008-01-19
[詩論]  思いあふれて
思いあふれて 歌わざらめや
           ―― 佐藤春夫

これだな、今のおれが忘れてるのは。
朝、目がさめて、

な~にを食おうかな~
           ―― おれ

と、ひとりでに出てくる言葉
ついね、どうでもいいけど
こぼれてしまうもの
それが詩とか歌とかいうものだろう。
どこかの誰かに
似た面差しの人を見かけて、

すがりつきたい あなたが欲しい
           ―― 中尾ミエ

と、実際にやったら
犯罪まがいだが、
ついつい、あふれてしまうもの、
こみあげてくるもの、
余ってしまうもの、
そういうのを歌わなければいけない。
かっこつけすぎだよ、おれ
だけじゃなくて、書けない人は。
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思ひあふれて 2008-01-19
前項の 「思いあふれて」 は、 佐藤春夫の訳詩集 『車塵集』 から。思ひあふれて歌はざらめや飢をおぼえて食はざらめやたそがれひとり戸に倚 (よ) り立ちて切なく君をしたはざらめや原詩は 「子夜歌」 と…

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