[音楽科] ポピュラーミュージックの世界で70年代前半に起きたこと
Wikipedia を見ていたら、小西康陽は74年以降の音楽を聴かないのだという。- 小西康陽 - Wikipedia
ほんとかね、と検索したら、それに近いことはあるらしい。『Double Standard』という本でこんな発言をしている。
74年以降のレコードはつまらないですよ。確実に音が違うでしょ。コンプレッションの違いなのか、プロダクションの違いなのか、テープの太さの違いなのかわからないけど。とにかく音が綺麗になっちゃっていて。うまくは言えないけどね。
結局僕は60年代の音が好きなんでしょう。あの独特のコンプレッションがね。『Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band』と『Venus And Mars』を聴き比べれば誰でもわかることです。
- 『Double Standard』(須永辰緒監修、ブルース・インターアクションズ)- a_gent ver.2.0
『Double Standard』については、こちらに版元情報。
- blues interactions
70年代前半にポピュラーミュージックの世界で何かが変わった。自分が音楽を聴かなくなったのもこの時代。音のことはわからないが、歌詞や思想性については思い当たることがあり、一方では、演歌は日本人の心だなんていう甘言に踊らされて演歌系の歌謡がタコツボ化して行った時代、他方では、ビンボーとサヨクへの嫌悪をベースにニューミュージックが台頭して来た時代が70年代前半。小西が「70年代」ではなく「74年」と限定しているのは、何か具体的なことが頭にあるのだろうが、不明。自分のわかることで言えば、74年はさくらと一郎「昭和枯れすすき」の年。ビンボー頌歌最後の炸裂ですね。
貧しさに負けた
いえ 世間に負けた
この街も追われた
いっそきれいに死のうか
力の限り 生きたから
未練などないわ …
「昭和枯れすすき」は YouTube に何本か上がってる。悲哀のいや増すネコヴァージョンがおすすめ。
- YouTube - Broadcast Yourself.
ソフィスティケートされた音楽が苦手で、小西康陽のこともよく知らないし、ピチカート5もほとんど聴いたことがないから、「とにかく音が綺麗になっちゃって」という認識が意外だった。スキのあるものや泥くさいものを志向する部分があるのだろうか。松平健を引っ張り出して躍らせちゃったくらいだし、そういう好みがあるのかもしれない。だったら、74年までさかのぼって「昭和枯れすすき」はどうだろう。
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