[詩] はじめはこの犬め
陪審官たちの見るところこの死体はマウンテンライオンにやられたか
はじめはこの犬め
そうだ
われわれ陪審官はそれに興味を持たないらしく
彼らはたちまちに顔をそむけてしまった
戸の掛け金に手をかけながら
夜のあけるまで見張っていたのだが
はじめはこの犬め
畔の境の上には震動を感じられないような音符
その様子をみていれば
たいてい判断ができるはずだったのに
一瞬間にまったく同じ一刹那にその鳥の群れがいっぱいに
われわれ陪審官の見るところ
この死体がマウンテンライオンだったのだ
われわれにはそれを区別することが出来る
裁判員制度の正体 (講談社現代新書) 西野喜一 (著)
