[文学] 怪人二重面相

- The J-Walk Blog: Chin Faces
そのころすでに
私は明智を名乗っていました
名は小五郎です
ある日のこと
とあるビルの階段で
怪しい人影をみかけ
私たち ―― 私と小林少年 ―― は
その人影が階段を駆け上がるのを追って
屋上に至ったのですが
そこには
怪しげな男が
怪しげではあるが
二重面相その人ではない別の男が
ヨガに励んでいるだけで
二重面相は見当たらず
私たちは自分たちの勘違いを恥じて
引き上げたのですが
のちに思えば
あのヨガをやってた人物こそ
二重面相に他ならなかったのです
まんまとやられました
ヨガに見せかけて
じつは逆立ちをしていたのです
やつがまだ
二十面相に進化する前の
二重面相時代の思い出です
怪人二十面相江戸川乱歩
ポプラ社 (2005-02)
おまけ。 状況に隠れるという手もある。

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