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2009-04-08
[文章作法]  描写するな
孫引きなんだけど。

中上健次いわく。
本当を書こうと思えば思うほど嘘がまじるから、心の滴のようなものをしたたらすか、それとも、いっそ嘘を承知で書き込んでいくかである。
- 日記を書くこと(その3)- Keep the Cosmic Trigger Happy!!

ブコウスキーいわく。
ものを書く時は、すらすらと書かなければならない。稚拙でとりとめのない文章になってしまうかもしれないが、言葉がすらすらと流れ出ているのであれば、書く喜びから生まれる勢いがすべてを輝かせてくれる。慎重に書かれた文章は死んだ文章だ。
- 日記を書くこと(その3)- Keep the Cosmic Trigger Happy!!

読んだときには、なるほどと思ったはずなんだが、忘れちゃうんだよな。
暴力的 とか、雑駁 とかだね。雑駁というのは、山田風太郎が自分の文章について言ったことなんだけど、風太郎を読んでると、あ、ここだな、というのがしょっちゅうあって、センテンスが行き詰まると、あっさり、強引に切り上げてる。それで通じるんだから、細かいことはいいんだよ。まあ、風太郎さんの場合は、精妙な、というか、凄絶な表現力があって、その上でやってることなんだけどね。

それと、ものを書く時は、すらすらと書かなければならないわけだが、すらすら書くのを邪魔する一番のものは「描写」じゃないか。

さびしさやくるぶし過ぎる秋燕とか、そういう俳句を作ろうとすると、時間がかかるし、他人にしてみたら、あんまそういうのはどうでもいい。
それよか逮捕されるのを覚悟の上で、少し寒々しい感じのする女の人の美しい踝を盗撮するほうが、簡単だし多くの人の興味を魅くことが出来るのです。
- 情景描写はあんまり面白くない - コトリコ

描写というのは、手間ばかりかかって、出来上がるものはおもしろくない。嘘ばっかり。書いてる本人が嘘を書くつもりで書いてるぶんにはいいが、ほんとうのことを書こうとしてるのに、嘘ばっかりなのはつらい。身体によくない。心身の健康にわるい。したがって、すらすら行かない。書く喜びから生まれる勢いというのが出てこない。

YouTube に町田康の詩講座みたいのが上がってて、「な、出来たろ」みたいに、成り行きというか、発見というか、暴力的に絵の具をぶつけてけば作品ができちゃうアクションペインティングな面白さ。情景描写はやめろ、面倒だから、と町田も言っている。描写というか、説明ですね。説明するな。

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